「相当性」とは?在留資格該当性・上陸許可基準を満たしても不許可になる理由

「相当性」とは?在留資格該当性・上陸許可基準を満たしても不許可になる理由

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在留資格該当性・上陸許可基準とは?|ビザ申請で必ず知っておきたい2つの要件 – 京都帰化・ビザ申請サポート

では、在留資格申請において重要となる「在留資格該当性」と「上陸許可基準」について解説しました。
しかし、実は在留資格認定証明書(COE)交付申請を除く多くの在留資格申請では、これらに加えて「相当性」という要素も審査されています。
そのため、在留資格該当性と上陸許可基準を満たしているから問題ないと思って申請したものの、「相当性」を理由に不許可となるケースも少なくありません。
自分で在留資格申請を行う予定の方は、この見落とされがちな審査要素である「相当性」について、事前に理解しておくことが大切です。

本記事では、「相当性」とは何か、どのような場合に問題となるのかについて分かりやすく解説します。

相当性とは

「相当性」とは、在留資格該当性や上陸許可基準といった形式的な要件を満たしているかどうかだけでなく、申請人の学歴・職歴、従事する業務内容、これまでの在留状況などを総合的に考慮し、その外国人を当該在留資格で日本に在留させることが適当(相当)であるかを判断する考え方です。

相当性は法律で明文でされた要件ではない

「相当性」は、入管法に明文で規定されている要件ではありません。しかし、出入国在留管理庁が公表しているガイドラインや審査実務においては、在留審査の重要な判断要素として扱われています。

そのため、在留資格該当性や上陸許可基準を満たしていたとしても、それだけで必ず許可されるわけではありません。申請人の学歴・職歴、業務内容、在留状況などを総合的に考慮した結果、「相当性」が認められないと判断された場合には、不許可となることがあります。

相当性を問われるのはいつか?

在留審査において「相当性」が問われるのは、主に次の申請の場合です。在留資格認定証明書交付申請(COE)の時は「相当性」は問われません。

  • 在留資格変更許可申請
    現在の在留資格から別の在留資格へ変更する際、活動内容・就労実態・生活状況などが、変更後の在留資格として相当かが審査されます。
  • 在留期間更新許可申請
    これまでの在留状況(就労内容、報酬、納税、法令遵守状況など)を踏まえ、引き続き在留を認めることが相当かが判断されます。

在留資格の「相当性」を判断するガイドライン

「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」

「相当性」は入管が公表している「在留資格の変更・更新許可のガイドライン」に基づき、個別具体的に判断されます。

入管は、在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請において、変更・更新を認めるに相当かどうかを、次の①~⑧の事項を総合的に考慮して判断します。

  1. 行おうとする活動が申請に係る入管法別表に掲げる在留資格に該当すること
  2. 法務省令で定める上陸許可基準等に適合していること
  3. 現に有する在留資格に応じた活動を行っていたこと
  4. 素行が不良でないこと
  5. 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
  6. 雇用・労働条件が適正であること
  7. 納税義務等を履行していること
  8. 入管法に定める届出等の義務を履行していること

上陸許可基準は、本来は外国人が日本に上陸する際の基準ですが、入管が公表している「在留資格の変更許可申請・在留期間更新許可申請のガイドライン」において、「相当性」の判断の要素としても位置付けられています。申請人側から見ると、「一度許可されたからもう見られない」、「更新だから大丈夫」という考え方は危険で、在留資格該当性・上陸許可基準を満たしている状態が継続しているかが、「相当性」の中で常にチェックされていると理解すべきです。

③~⑧は「相当性」独自の判断要素

ガイドライン①および②については、厳密には①在留資格該当性および②上陸許可基準に関する判断要素です。しかし、在留資格変更許可申請や在留期間更新許可申請においては、これらの要素も「相当性」の判断材料として改めて審査されます。

以下、③~⑧の解説です。

③ 現に有する在留資格に応じた活動を行っていたこと

申請人である外国人が、現に有する在留資格に応じた活動を行っていたことが必要です。例えば、大学を除籍・退学後も在留を継続していた留学生については、消極的な要素として評価されます。

④ 素行が不良でないこと

素行について善良であることが前提となり、良好でない場合には消極的な要素として評価されます。

⑤ 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること

申請人の生活状況として、日常生活において公共の負担となっておらず(生活保護を受けてない等)、かつ、その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれることが求められます。

⑥ 雇用・労働条件が適正であること

我が国で就労している(しようとする)場合には、アルバイトを含めその雇用・労働条件が、労働関係法規に適合していることが必要です。

⑦ 納税義務等を履行していること

納税義務がある場合には、当該納税義務を履行していることが求められ、履行していない場合には消極的な要素として評価されます。

⑧ 入管法に定める届出等の義務を履行していること

入管法上の在留資格をもって我が国に中長期間在留する外国人の方は、

  • 在留カードの記載事項に係る届出
  • 在留カードの有効期間更新申請
  • 紛失等による在留カードの再交付申請
  • 在留カードの返納
  • 所属機関等に関する届出

などの義務を履行していることが必要です。

まとめ

今回は、在留資格審査における「相当性」について解説しました。

「相当性」は入管法に明文で規定された要件ではありませんが、在留資格審査では重要な判断要素の一つです。在留資格該当性や上陸許可基準を満たしていても、申請人の学歴・職歴、業務内容、在留状況などを総合的に判断した結果、「相当性」が認められなければ不許可となることがあります。

そのため、在留資格申請では、形式的な要件を満たすだけでなく、申請内容や提出資料を通じて、許可を受けることが相当であることを適切に立証することが重要です。

当事務所では、在留資格認定証明書交付申請、在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請など、各種在留資格手続きのサポートを行っております。

在留資格申請でお困りの方や、ご自身のケースで許可の見込みがあるか知りたい方は、お気軽にホームページのお問い合わせフォームよりご相談ください。

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この記事を書いた人 Wrote this article

吉﨑理人

吉﨑理人 行政書士・申請取次行政書士

立命館大学法学部卒。京都市・向日市を中心に活動する行政書士です。