アポスティーユとは?取得方法や必要な場面を行政書士が解説

アポスティーユとは?取得方法や必要な場面を行政書士が解説

前回の記事では、婚姻要件具備証明書の概要や取得方法について解説しました。その中で「アポスティーユ」についても少し触れましたが、聞き慣れない言葉のため、よく分からなかったという方もいらっしゃるかもしれません。

前回の記事 ➡ 「婚姻要件具備証明書とは?外国人との国際結婚で必要な書類を解説

そこで今回は、海外で結婚手続きを行う際によく登場する「アポスティーユ」とは何か、その概要や必要となる場面について解説します。

アポスティーユとは

アポスティーユとは、日本の公的文書を海外で使用する際に、その文書が真正なものであることを証明するための認証制度です。日本では外務省がアポスティーユを付与しており、海外留学や海外での就職、会社設立などの場面で提出を求められることがあります。

また、海外で結婚手続きを行う際には、日本の役所が発行した婚姻要件具備証明書にアポスティーユを取得するよう求められることが多々あります。婚姻要件具備証明書の取得は原則として本人しか申請できませんが、✅アポスティーユの取得については行政書士が代行することができます。

※ 当ブログでは主に国際結婚・配偶者ビザや帰化に関する情報を取り扱っております。そのため、本記事では国際結婚の手続きに関連するアポスティーユについて解説していきます。

外国公文書の認証を不要とする条約(ハーグ条約)

以前、中国へ日本の公的書類を提出する際には、外務省による公印確認を受けた後、中国大使館又は領事館による領事認証を受ける必要がありました。

しかし、中国は2023年3月8日に「外国公文書の認証を不要とする条約(ハーグ条約)」に加入し、同年11月7日から条約の効力が発生しています。

これにより、日本などのハーグ条約締約国が発行した公文書を中国で使用する場合、従来必要であった中国領事認証は不要となり、アポスティーユのみで手続きができるようになりました。

つまり、ハーグ条約によって、海外で公文書を使用する際の認証手続きが簡略化されたのです。

婚姻要件具備証明書は日本の公的書類であるため、中国で結婚手続きを行う際に中国の役所へ提出する場合は、外務省でアポスティーユの付与を受けることで、そのまま提出することができます。

なお、日本人に離婚歴がある場合は、婚姻要件具備証明書に加えて「離婚届書記載事項証明書」の提出を求められることがあります。この場合は、離婚届書記載事項証明書についても法務局で取得したうえで、婚姻要件具備証明書と同様にアポスティーユの付与を受ける必要があります。

アポスティーユと領事認証の違い

アポスティーユ領事認証
ハーグ条約加盟国向け非加盟国向け
外務省のみで完結外務省+大使館等で認証
手続きが比較的簡単手続きが複雑

他のアポスティーユを取得できる書類

公文書

  • 戸籍謄本
  • 住民票
  • 婚姻受理証明書
  • 登記事項証明書
  • 納税証明書

私文書

  • 委任状
  • 宣誓書
  • 卒業証明書

※私文書は公証人認証が必要になります。認証後に外務省でアポスティーユ申請するという流れです

アポスティーユの取得方法

STEP1 必要書類を準備

提出先国が求める書類を確認

➡ 国際結婚がしたいなら「婚姻要件具備証明書」。日本人に離婚歴があるなら「離婚届書記載事項証明書」というように何が必要か確認。

STEP2 外務省へ申請

  • 窓口申請・・・東京にある外務省本省又は大阪分室の窓口で申請を行います。
  • 郵送申請・・・申請書と認証を受ける書類、返信用封筒などを外務省へ送付します。

STEP3 アポスティーユ付き書類を受領

  • 手数料は無料
  • 処理期間は申請方法や申請件数によって変動しますが、特に郵送申請の場合は日数がかかることがあります。

まとめ

アポスティーユは、日本の公文書を海外で使用する際に、その書類が真正なものであることを証明するための認証制度です。

国際結婚の手続きでは、婚姻要件具備証明書や離婚届書記載事項証明書などにアポスティーユの取得を求められることがあります。

また、提出先の国によって必要書類や翻訳要件が異なるため、事前に確認したうえで手続きを進めることが重要です。

国際結婚の手続きやその後の配偶者ビザ申請について不安がある方は、お気軽に当事務所までご相談ください。

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この記事を書いた人 Wrote this article

吉﨑理人

吉﨑理人 行政書士・申請取次行政書士

立命館大学法学部卒。京都市・向日市を中心に活動する行政書士です。